
妊娠中に自律神経を整える3つのこと
妊娠20週で当院に通われている患者さんから、こんな質問をいただきました。
「妊娠中に自律神経が乱れないようにするには、どうしたらいいですか?」
妊娠中は、ホルモンバランスや身体の状態が大きく変化する時期です。
疲れやすくなったり、眠りが浅くなったり、気持ちが不安定になったりすることも多々あります。
自律神経の働きも、こうした身体の変化と深く関係しています。
妊娠中の不調をすべて自律神経の問題として考えることはできませんが、日常生活の中で心と身体への負担を減らす工夫はしておきたいものです。
今回は、私が患者さんにお伝えした3つのことをご紹介します。
① 情報を減らして、脳を休ませる
まずお伝えしたのは、情報過多にならないことです。
特に気をつけたいのは、やはりスマートフォン。
電車に乗ればスマホを見る。
少し時間が空けばスマホを見る。
寝る直前までスマホを見る。
何も見ずに過ごすことの方が難しくなっているは、脳が刺激中毒になっていることもあります。
妊娠中は、仕事や家事に加えて、身体の変化だけでも大きな負担がかかっています。
さらに、出産や育児について調べ始めると、次から次へと情報が入ってきます。
情報が多すぎると脳が疲労し、かえって不安になったり、気持ちが休まらなくなったりすることもあります。
何も見ない時間に慣れること。
スマホをしまって、ぼんやり景色を眺める。
休憩時間には、ぼーっとする。
そんな時間を意識してつくってみてください。
そして呼吸に意識して気持ちを落ち着かせましょう。
▶【呼吸が整うツボ】
脳を休ませることは、今の時代とくに大切な妊娠中の健康管理です。

② 体力を維持する
2つ目は体力。
妊娠中は、身体を大切にしようとするあまり、運動不足になることがあります。
身体を動かす機会が極端に減ると、脚の筋力や持久力が低下に繋がります。
私は普段から、体力を「呼吸する力」と「脚の力」とお伝えしています。
特に脚の筋肉は、日常生活を支える大切な存在です。
妊娠中も、無理のない範囲で歩くことや無理のない範囲での運動をおすすめしています。
気持ちのよい時間帯に散歩をする。
買い物のついでに少し歩く。
疲れたら、遠慮なく休む。
それくらいでもで十分です。
身体活動は、体力の維持だけでなく、睡眠や気分の改善にも繋がります。
妊娠中は、体力をつけようと頑張ることではなく、無理なく動く習慣をつくること。
出産後の生活を見据えても、大切にしてほしい習慣です。
③ 睡眠と休息を大切にする
3つ目は、しっかり休むことです。
妊娠中は、今までと同じ生活をしていても疲れやすくなります。
それは、身体の中で赤ちゃんを育てるために、さまざまな変化が起こっているからです。
そんな時期に、妊娠前と同じように仕事も家事も頑張ろうとすると、知らないうちに疲労がたまります。
大切なのは、疲れてから休むのではなく、疲れすぎる前に休むこと。
規則正しく眠る。
日中も疲れたら横になる。
家事を少し減らす。
家族に頼れることは頼る。
妊娠中は、これまで以上に自分の身体を優先してください。
もっともっと、人に頼ってください。
休むことは、怠けることではありません。
心と身体を健やかに保つために必要な時間です。
また、妊娠中は眠りが浅くなったり、夜中に目が覚めたりすることもあります。
眠れないことを気にしすぎず、日中に休息を取ることも大切にしてください。
ホルモンの変化、睡眠不足、慣れない育児、生活環境の変化。
こうしたさまざまな要因が重なることで、心身の不調が起こることがあります。
産後うつもその一つです。
誰にでも起こり得るもので、気持ちの持ち方の問題ではありません。
だからこそ、妊娠中から無理をしすぎず人に頼ることが大切です。
妊娠中は、頑張ることよりも整えること。
情報を減らすこと。
適度に身体を動かすこと。
しっかり休むこと。
どれも当たり前のようですが、忙しい毎日の中では意外と難しいことです。
肩こりや腰のつらさなども含めて、妊娠中にお悩みの方は、お気軽にご相談ください。