こんにちは。
かなもり鍼灸治療院の金森です。
体の中で最も感覚の優れた器官は舌です。
では、舌の次に感覚のすぐれた器官はどこでしょう?
答えは、手(指)です。
人の内臓(心臓・肺など)の状態は命にかかわります。
その内臓が無防備にならないように、内臓から遠いところに早く危険を察知できる仕組みが必要です。
内臓から最も遠く離れた手の指先は、そのため敏感にできているのです。体のアンテナのような役割です。
指先には数多くのツボがありますが、指先あるツボを東洋医学では「井穴」(せいけつ)と呼びます。
井穴とは「エネルギーが出入りする」という意味のあるツボ。
ちなみに手の爪がよく伸びるのは、爪の組織の代謝が非常に活発で「気」が充実しているのです。
手で感じる触感は脳にダイレクトに伝わります。
手で嫌なモノに触れると脳は危険を感じます。
手に痛みがあると、とてもストレスになります。
逆に考えると、
手から伝わった良い感覚(情報)は脳が良い反応をしてくれます。
気持ちのよいこと、好きなもの(人)に触れること、痛みもダルさもなくスッキリしているなど・・
手指からの良い感覚(情報)を送ることで脳を喜ばせること、
それを「脳報酬系」(のうほうしゅうけい)といいます。
「労宮」(ろうきゅう)
心を落ち着かせたり、精神的な緊張、自律神経の調整などに使われるツボ。
手で「グー」を作り、中指先端が当たるところ、手のひらの中心に位置します。
(左の写真で親指の触れているところ)
「心苦労が溜まるところ」というのが労宮の名前の由来の一つ。
何となく気持ちが疲れている。
気持ちが切り替わらない。
ネガティブに考えてしまう。
すぐにイライラしてしまう。
そんなときは、この「労宮」のツボを押してみてください。
きっと固くなったり、浮腫んでいるはずです。
強すぎなければ、どんな押し方でも構いません。
とにかく、手指の血流の流れを良くしましょう。
そして、良いことや良いモノに手で触れてください。
ウイルスが気になるのなら、後で手を洗えば大丈夫です。
脳に報酬をたくさん与えて、心の元気を取り戻しましょう。
