耳鳴り(みみなり)

耳鳴り(耳鳴り・キーン音・ジー音)でお悩みの方へ

耳鳴りでご相談に来られる方は、とても多くいらっしゃいます。

「キーン」「ジー」「ミーン」など、音の種類はさまざまですが、

  • 寝つけない
  • 集中できない
  • 不安が強くなる
  • 一度気になると止まらない

といった 心と身体の緊張が続いてしまう症状 です。

耳鼻科で「異常なし」と言われることも多く、
どうすれば良いのか分からず不安を抱えながら来院される方が多いです。


耳鳴りとは?

耳鳴りは、周囲に音がないのに、脳が「音として感じてしまう状態」 です。

ぐるぐる回るようなめまいとは異なり、
・高い金属音
・セミのような音
・風の音
・電気音
など、感じ方は人によってさまざまです。

耳そのものに明確な異常がないことが多く、
首肩のこりや自律神経の乱れが背景にあるケースが多くみられます。


耳鳴りの主な原因

耳鳴りは大きく2つに分類されます。


① 聴力低下を伴う耳鳴り

  • 突発性難聴
  • 内耳炎
  • メニエール病
    など、耳の病気に関連するもの。

② 聴力低下を伴わない耳鳴り(最も多い)

耳鼻科で「異常なし」と言われるタイプで、
この場合は次のような要因が重なって起こります。

  • 首・肩・顎まわりの強いこり
  • 血流の低下
  • 強いストレス
  • 自律神経の乱れ
  • 寝不足
  • 精神的な負担

これらが積み重なると、
脳が音を必要以上に強く感じる状態 になり、耳鳴りが続きます。


耳鳴りは “感じ方が変わる” ことで改善が可能

耳鳴りは大きく2つのパターンがあります。

✔ ① 音が軽くなり、消失するタイプ

首肩の緊張や血流が改善し、自律神経が整うことで音が小さくなり、消えるケース。

✔ ② 音は残るが、気にならなくなるタイプ(順応型)

耳鳴りの専門医でも、このケースが最も多いとされています。

音がゼロにならなくても、
「気にしない状態」=日常で困らない状態
に戻ることは立派な改善です。

順応は身体が自然に持つ力で、鍼灸はその力を引き出すサポートになります。


鍼灸が耳鳴りに向いている理由

耳鳴りは「耳だけの問題」ではなく、全身のバランスの乱れ が影響しています。

鍼灸では次のような変化が期待できます。


● 自律神経のバランスを整える

ストレスや不安で高ぶった交感神経を落ち着かせ、身体を「休むモード」に戻します。


+● 首・肩・側頭部の筋緊張をゆるめる

耳につながる筋肉(胸鎖乳突筋・側頭筋など)の緊張が取れると、
血流が改善し、耳周囲の負担が軽くなります。


● 脳の過敏状態を落ち着かせる

「音を強く感じすぎる」状態をやわらげ、順応しやすい脳の環境をつくります。


● 睡眠の改善

施術後に「よく眠れた」「不安が軽くなった」
という声が多く、耳鳴り改善に直結します。


実際の施術でよく使うツボ

  • 翳風(えいふう)
  • 耳門(じもん)
  • 風池(ふうち)
  • 曲池(きょくち)
  • 内関(ないかん)

これらを組み合わせ、耳・首・肩・頭の血流と緊張を整えていきます。


通院期間と通院ペースの目安

  • 発症から 1ヶ月以内:改善しやすい
  • 発症から 3ヶ月以内:回復する可能性が高い
  • それ以降も改善例あり

通院ペースの目安
・最初の数回は週1回
・変化が出たら10日に1回
・その後は2週間に1回へ

症状や生活環境を見ながら、最適なペースを一緒に決めていきます。


最後に──不安が強いほど耳鳴りは悪化しやすい症状です

耳鳴りで一番つらいのは、音そのものではなく、「この音は大丈夫なのか…?」という不安 です。

不安 → 自律神経の乱れ → 音が強く聞こえる
という悪循環が起こります。

逆に言えば、
身体と心が落ち着いてくると、耳鳴りは自然と軽くなる方向へ向かいます。

耳鳴りは「危険な音」ではありません。
ゆっくり身体を整えていけば、必ず変化が出てきます。

一人で抱え込まず、ぜひ一度ご相談ください。

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