朝の憂うつ感と強い首・肩・背中のこわばり|70代女性

クライアント

70代女性

症状

朝起きたときの強い憂うつ感と、身体のだるさが出現し徐々に悪化、病院で薬を処方されることには抵抗があったため、インターネットで鍼灸について調べ、当院へ来院されました。

 

お話を伺うと、3年前にパートナーと死別されてから、徐々に朝の気分の落ち込みを感じるようになったとのこと。

また、以前からあった肩こりや首こり、背中の張りも強くなっており、初診時には首から肩、背中にかけて非常に緊張が強く、身体の動きにも硬さがみられました。

施術と経過

まずは首・肩・背中の強い緊張を和らげる施術を行いながら、心身の緊張や自律神経の働きを考慮した鍼灸治療を行いました。

これまで仕事で忙しい生活を長く続けており、引退後も「何かしていないと落ち着かない」という生活をされていたことも分かりました。

そこで施術だけではなく「休める身体をつくること」も大切ではないかと考え、元気に動ける日であっても、あえて休む時間をつくることをご提案しました。

特に朝から予定を詰め込みすぎず、軽く歩いたり、ゆったり過ごしたりする時間を意識していただきました。

【1か月後】
まずは週1回のペースで施術を継続。
約1か月で、首・肩・背中のこりはご本人も驚かれるほど改善しました。
一方で、主訴である朝の憂うつ感には、まだ大きな変化はありませんでした。

そのため身体の状態を確認しながら、使用するツボや施術内容を少しずつ調整していきました。

【2か月後】
初診から約2か月。
ご本人から、「朝の憂うつな感じが軽くなってきました」
とのお話がありました。

身体の緊張も安定してきたため、施術間隔を週1回から2週間に1回へ変更しました。

【3か月後】
さらに初診から約3か月後には、朝の憂うつ感はほとんど気にならなくなったとのこと。

そして印象的だったのが、「以前は動いていないと気が済まなかったのに、今は自然に休みたいと思えるようになりました」
という言葉でした。

単に肩や背中が楽になっただけでなく、これまで常に動き続けていた心と身体に、少しずつ「休む」という感覚が生まれてきたことがうかがえました。

現在は状態も安定しており、ご本人の希望により、2週間に1回のペースで体調管理を目的とした鍼灸治療を継続しています。

使用したツボ

天柱・風池・百会・膏肓・腎兪・湧泉・内関・太衝・三陰交など

まとめ

長期間続いている心身の不調は、身体のこりが改善したからといって、すぐに変化するとは限りません。
今回も、首・肩・背中の症状は比較的早い段階で改善しましたが、朝の憂うつ感に変化を感じられるまでには約2か月かかりました。

そのため当院では、その日の症状だけを追うのではなく、睡眠・生活リズム・身体の緊張・休息の取り方なども含めて、その方の心身の状態をみていくことを大切にしています。

また、気分の落ち込みにはさまざまな原因があり、鍼灸だけですべてに対応できるものではありません。

今回の症例の方は薬なしでも変化していきましたが、必要に応じて医療機関での診察・薬の処方を受けながら、鍼灸で心身のコンディションを整えるのも一つの方法です。

 

最後に自律神経が乱れる兆候を記載します。

  • 音に敏感になる
  • 光に敏感になる
  • 胃腸が敏感になる
  • 早朝に目が覚める
  • 寝つきが悪い
  • 痛みが治らない
  • 少しのことでイライラする
  • 朝体が重い

などです。自律神経が乱れたり、うつ症状に発展する前に早めに気づき習慣を変えることが重要です。

そのためにすぐできることは、リラックスする習慣を増やすことです。

 

少しでも気になる方は、お気軽にご相談ください。