不妊鍼灸の症例7 37歳 女性

クライアント

37歳 女性 パート

来院

2022年5月

症状

1年半前に結婚、5ヶ月前より不妊治療(タイミング指導)を開始した。半年経っても妊娠に至らないため、人工授精へのステップアップを踏まえてさらに身体作りを考え来院。

 

腹診では右脇下に抵抗があり、圧すると強い痛みを訴える。東洋医学ではこのような場所を「冷え」と捉え、治療や経過の大きな指標となる。

 

既往歴(これまでにかかった病気):肺がん

クライアント

骨盤の調整も含めて、お腹(とくに右脇下)の硬さを確認しながら施術のツボを選ぶ。

 

肺の手術痕の影響で上腹部の血流や筋肉の状態を悪くしていることは十分考えられる。結果的に下腹部への血流を滞らせやすくなる。

 

背中の筋膜が過緊張しているため、反応のあるツボに対して鍼治療を、骨盤部のツボへは台座灸を行なった。これは上に停滞している熱を引き下げるためにも有効である。

 

週1回のペースで施術を続け、5回目の術後からお腹の変化が大きくみられた。

鍼灸を始めて3ヶ月後に人工授精を行い、妊娠に至った。

(鍼灸施術の効果には個人差があります)

まとめ

人工授精や体外受精で妊娠できるのは、医療機関の高度な技術と努力によるもの。

鍼灸にできることは、身体を少しでも冷えがなく、血液循環のよい状態にしていくこと。

そして妊娠後に起こりやすい体調不良を、最小限に抑えられるための体調管理。それと同時に、身体の疲れやストレスをなくしていけるように、リラックスしてもらえる施術をすること。