不妊鍼灸の症例2 女性 30代
クライアント
女性 30代 会社員
来院
2020年 4月
症状
強い生理痛と冷え・肩こりを伴う30代女性が、約7ヶ月で妊娠されたケース
※掲載内容は個人が特定されないよう一部表現を調整しています。
※鍼灸施術の効果には個人差があります。
来院前のお悩み
妊娠を希望していましたが、3年以上結果が出ず来院されました。
病院での不妊治療や検査はまだ受けておらず、鍼灸による体質改善を希望されていました。
主なお悩みは以下の通りです。
・冷え症
・慢性的な肩こり
・腰痛
・生理前に強くなる下腹部・腰の生理痛
生理周期は30日と比較的安定していましたが、生理痛は毎回強く、日常生活にも支障が出る状態でした。
基礎体温は大きな乱れはなく、比較的規則的でした。
当院での見立て
妊活において、生理の状態は血流や身体の巡りを知る大切な目安になります。
この方の場合、生理周期は整っているものの生理痛が強く、骨盤内や下半身の血流が滞りやすい状態と考えました。
また、長時間のパソコン作業により、
・上半身に血が集まりやすい
・下半身は冷えやすい
という状態がみられました。
東洋医学ではこれを「上実下虚(じょうじつかきょ)」と呼びます。
上半身に熱や緊張がこもり、下半身は冷えて力が入りにくくなる状態です。
この状態が続くと、肩こり・のぼせ・冷え・生理痛などが起こりやすくなります。
そのため当院では、
上半身と下半身の血流バランスを整えること
を施術の大きな方針としました。
施術と経過
施術内容
・背中、腰の筋膜リリース
・首、肩、腰を中心とした鍼灸施術
・ソフトな骨盤調整
・仰向けでの腹部、下肢への鍼灸施術
まずうつ伏せで背中や腰の緊張を緩め、その後、首・肩・腰への鍼灸を行いました。
骨盤の調整を行った後、仰向けでお腹や脚への施術を追加しました。
通院ペース
2週に1回のペースで通院していただきました。
経過
・通院を重ねるごとに、生理痛が以前より軽減
・肩こりやのぼせが起こりにくくなる
・身体全体の冷えが和らいできた
・初回施術から約7ヶ月後に妊娠反応が出ました
まとめ
この症例からわかること
肩こり、眼精疲労、腰痛、冷えなど、身体は日常生活の中で想像以上に多くのストレスを受けています。
ひとつひとつの不調を丁寧に整えていくことで、身体全体の循環や働きは確実に変わっていきます。
不妊で悩んでいると、
「どこが悪いのか」「何が足りないのか」
と考え込んでしまいがちですが、
大切なのは身体全体の流れをスムーズに整えることです。
当院では、妊活を特別なものとして構えるのではなく、
日常の不調を整えながら、妊娠しやすい身体づくりを進めることを大切にしています。