不妊鍼灸にできること
中国でも、古くから生理痛・生理不順・子宮筋腫・子宮内膜症・不妊症など様々な婦人科疾患に鍼灸治療が行われてきました。
鍼灸治療で妊娠しにくい体質から、妊娠しやすい体質へと改善し、妊娠する確率を高めることが可能です。
また、不妊症は女性だけの問題ではなく、不妊症に悩む夫婦の40%は男性にも原因があるという調査結果もあります。
女性不妊症に対しても、男性不妊症に対しても、二人で検査を受けた結果、器質的な障害などの無いもの、原因不明の不妊症が鍼灸治療の主な治療対象です。
鍼灸治療の役割
· 基礎体温を整える
ホルモンバランスを改善し、妊娠しやすい状態を保つ
· 薬が効きやすい身体づくり
排卵誘発剤の使用で低下した卵巣機能を回復させる
· しっかり排卵するようにする
卵巣機能を向上させ質の良い卵子が育つ身体を作る
· 体をリラックスさせる
ストレスからくる精神面の不安、身体の緊張を和らげる
· 冷え症状の改善
強張り過ぎている筋肉の緊張を取り、血流を良くする。それにより冷えを改善し、内臓機能を高める
· 流産後の身体の回復、及び体力の向上
鍼灸の効果で体内の気・血・水の流れを整え、自然治癒力を高めると共に体力をつける
不妊症の鍼灸治療の歴史は実はとても長く、中国では多くの古い文献に不妊治療の事が記載されています。科学的な検証も進み、「ホルモンのバランスを整える鍼灸治療で、妊娠率が向上する」という研究結果が、中国国内だけではなく、欧米でも多くの研究チームによって同様の報告がされいます。
もっとも注目を集めた報告は2002年、ドイツで発表された「体外受精を行う際、鍼灸治療をすることで妊娠率が高くなる」という結果です。この発表では鍼灸治療を行わない体外受精に対して、鍼灸治療を行うことで成功率が倍近く高まったということです。
今後ますます不妊に対する鍼灸治療への期待が高まってくるものとおもわれます。 |